2010年03月17日

デフレと人民元

中国が人民元の切り上げを頑なに拒否しています。人民元はアメリカドルと連動していくためGDP成長率が10%とアメリカや日本よりもはるかに高いにもかかわらず、為替の面では人民元高が全く進まず明らかにおかしな状況になっています。

自国の通貨が安くなれば輸出がしやすくなり貿易で大きな利益を得ることのできます。日本にとって円高が苦しいように今の中国にとっても元が高くなることが嫌がられているようです。

個人的には人民元が高くなってこない限り、日本がデフレを脱却することはできないと思っています。経済発展の著しい中国と言っても平均給与はいまだに日本の十分の1です。これならば日本企業であっても中国に工場を作り輸出した方が人件費が安くなりはるかに有利です。

人民元が上昇してくれば中国に工場を作るメリットは少なくなり企業の国内回帰が進むかもしれません。製品のコストも高くなり物価の下落にも歯止めがかかります。

しかしそれは中国からの企業の撤退を意味しているので中国政府が容易に人民元を切り上げることがまずないと考えたほうが良いでしょう。

あるとしたら中国はさらに経済成長を続けて内需が拡大して輸出だけに頼らなくても済むようになり、逆に人民権を高くして海外から資源や製品など輸入を増やしていく傾向になるのを待つしかありません。

中国はすでに世界の覇権国になりつつあり、アメリカとも対等な関係にあるように見えます。世界経済の安定のためには中国が安定的に発展することが不可欠と言っても過言ではないでしょう。



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